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坂本真绫欧洲游记-From Every Where 8

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Sinopse

【8日目】 カフェグローブは昨日見つけた。入り口は本屋さんなのだけど、奥がカフェになっている。高い天井と赤い壁紙【かべがみ】のかわいい雰囲気が気に入って、2日連続ここでお昼を食べた。 その数軒先には文房具屋さん。チェコは文房具も有名なんだよね。コヒノールというメーカーの色鉛筆を3本と、小さな鉛筆削り【けずり】を購入。あまり見たことのないビビッドな色の鮮やかな発色【はっしょく】に一目惚れ【ひとめぼれ】。 夕方、プラハ中央駅へ。明日のウィーン南駅行きの切符を買うため。対面式の切符売り場の窓口が私の背丈【せたけ】には高すぎてかなり見上げる感じになる。ガラスの向こうには眼鏡のおばさんが怖い顔して座ってた。うわっ、「小公女【しょうこうじょ】セーラ」のミンチン先生そっくりなんですけど……。ドキドキしながら自分の肩よりも高いカウンターにまるでしがみつくみたいに両手を乗せて、なんだか「初めてのおつかい」な気分。緊張するので、口頭【こうとう】でも伝えながら、日付【ひづけ】と行き先と枚数を書いたメモをそのままガラス越しに窓口の女性に見せる。本当に子どものおつかいみたいだけど、どうせ子どもに見えるんだし構わない。提案してくれたいくつかの出発時刻の中から朝10時台のスーパーシティを選び、ぶじチケットを手にしたときはやたら達成感があった。ちゃんとひとりでできた!こんなことが今は大仕事【おおしごと】。 洗濯物はホテルの洗面所で洗っている。日本から液体洗剤【せんざい】をボトルに入れて持ってきた。手洗いでジャブジャブ。あるいはシャワーを浴びたついでに足で踏んでジャブジャブ。旅に出て1週間、ずっとシャワーだけしかない安めの部屋に泊まってきた。そろそろバスタブが恋しい【こいしい】なあ。ウィーンでは少し贅沢でも良いホテルに泊まろうと思って、さっきネットで探して予約した。 明日はついにこの旅が始まって初の鉄道移動だ。今は夜の9時、まだ外は明るい。少し開けてある天窓から、近くのパブの賑やかな笑い声が聞こえてくる。ギターの生演奏もかすかに。楽しそうだな。プラハには5泊もしたし、食事はおいしいし、気に入った川もカフェもあるし、地図を見なくても歩けるようになってきたし……最初はあんなに馴染みにくかったこの街がすっかり居心地【いごこち】良くなって、今では少し別れがたい。 寝る前にストレッチをしたらあまりに体が動か