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坂本真绫欧洲游记——From Every Where 1-4

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Sinopse

【一日目】-4ちょうど毎年ファンクラブで作っているカレンダーのための撮影をそろそろしなければ間に合わない時期で、せっかくの機会だからどこかの国で数日間だけ合流して撮影してはどうかとスタッフに提案された。「それならばぜひリスボンが良い。行ったことがあるわけじゃないけど、何がいい予感がするの。一番最後に行こうと思ってる街だから私も休みボケのリハビリになって良いかも」ずっと前から私の頭の中にだけ存在していた、あの街を歩く自分の姿を作品にして残すことができたならどんなに嬉しいだろう。1ヵ月後にポルトガルの首都リスボンで撮影クルーと待ち合わせ。それが今の私の唯一のスケジュール。たとえ旅の途中でスリに身ぐるみはがされても、燃えるような運命の恋に出会っちゃっても、絶対に約束の日までにリスボンに行かなくちゃ。 なんで今、旅じゃなくちゃいけなかったのか。冒険、気晴らし、逃避、修行、いろんな言い方ができるけれど。 旅に行く理由をいろんな人に聞かれて、うまく答えることができなかった。「20代最後の記念に」とか言っておけばみんな適当に納得してそれ以上追求しない。「贅沢だね」「うらやましい」なんて言われると嫌な違和感を感じたけれど、ヘラヘラと愛想笑いを返すだけ。もしこのモヤモヤした思いをうまく言葉にして誰かに伝えることができるくらいなら、きっと旅に出る必要もなかった。 仕事をしない自分になるのは21年ぶり、か。 8歳からこの仕事を初めて今日まで、休みが欲しいと思ったことは一度もなかった。今だって別に休みたいわけじゃない。スケジュール帳にぎっしりと予定が書き込まれていないと落ち着かないほど忙しいのが大好きで、いつでも人生の真ん中にあったというのに、1ヵ月も仕事から離れるなんて本当に想像もできないこと。