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日本の昔话 2——アワの長者

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Sinopse

アワの長者むかしむかし、ずーっとむかしのむかし話だよ。  ある村に、働き者じゃが、貧しい暮らしをしている男がおりました。 「ああーっ、腹へったなー。腹いっぱい飯食ってみてえなあ~」  いつも腹をすかせている男の見る夢は、食べる夢ばっかりだった。  ある晩のこと、男は真に不思議な夢を見た。 荒地の果てからやってきた、白い一頭の馬。  馬は光に包まれ、まぶしいほどの白さじゃった。 馬は、ずっしりとよく実った金色のアワの穂を、美味しそうに食べている。  じっと見つめていると、白い馬は急に首を振った。  口元からポーイと飛んだアワの穂は、空中でクルクルと舞ってキラキラ金色に輝きながら、男の前に落ちてきた。「あっ、夢か、夢! 何という夢じゃ。金のアワ。それに神々しい白い馬、神さまが現れたあの荒地は」 夢から醒めた男は、あの白い馬が立っていた荒地は、自分が一度行ったことのある場所だと気付いた。  朝が来るのを待ってさっそく出かけ、見覚えのある、その荒地にたどり着いた。「ここだ、間違いない。夢の場所とおなじだ。・・・あっ!」  驚いたことに、荒地の果てからアワの穂をくわえた夢で見た白い馬が、男に向かって歩いてきた。  そしてくわえていた、その金のアワの穂を男に渡した。「ああ、ありがたい。きっとこれは、この荒地を耕して、アワをうえなさいという、神さまのお告げにちがいない」  男はそう信じて、そこの荒地を耕しはじめた。 春を待って、種をまき。  夏、照りつけるお日様。 畑に這いつくばって、せっせと草を取った。 秋になると、男の植えたアワの穂は重く実り、あたり一面金色に輝いて波打った。 大豊作だ。  それを売りさばいた男は、たちまち大金持ちとなって「アワの長者」と呼ばれた。  それから何年か経ったある年。 村はまた、ひどい飢饉にみまわれた。  これまでにない厳しい寒波が襲って、子供たちは腹を空かして寒さにおびえ、泣きわめいた。  村の者は集まって、相談した。「アワの長者さまに、おねがいしてみるか」 「そうだそうだ、あそこの蔵には、山ほどアワでもなんでも仕舞い込んである。むかしはわしらと同じ貧乏だった長者さまだ。助けてくれるに違いない。」  そう話がまとまると、皆して長者さまのお屋敷に詰め掛けた。  散々頭下げてお願いすると、それまで黙って聞いていた長者さまは一言大声を出した。「うるさい! 聞きとうない! アワは一粒もない! 無断で蔵