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20201112 天声人語 ある骨の物語
13/11/2020 Duração: 02min天声人语 11/12 ある骨の物語不思議な写真がある。角(つの)が絡み合ったまま息絶えたヘラジカ2頭の骨だ。激しく闘い、外れなくなったのだろう。撮影したのは24年前に亡くなった写真家星野道夫さん。この1枚から今秋、絵本『あるヘラジカの物語』が生まれた▼这是一张让人难以置信的照片:照片中是两头驼鹿的头骨,它们在死前可能经过了激烈的争斗,以致于它们的鹿角紧紧纠缠在一起,无法分开。这张照片是离世24年的摄影家星野道夫的作品,今年秋天,以该照片为背景的绘本《一只驼鹿的物语》正式出版。作者の鈴木まもるさん(68)を静岡・伊豆に訪ねた。「昨夏(さくか)の深夜、ずっと昔に見たあの写真を夢でみたんです」。星野さんとは家族ぐるみの付き合い。布団から飛び出すと一心に鉛筆を走らせ、徹夜で草案を仕上げた▼我曾到静冈县伊豆采访过作者铃木守(68岁),据他讲,他和星野一家的私交一直很好。他还说:“去年夏天的一个夜里,我梦到了很久之前见过的那张照片。”醒过来以后便立马掀开被子,在画纸上运笔如飞,熬夜完成了绘本的草图。2カ月後、写真の舞台アラスカへ飛ぶ。星野さんの随想(ずいそう)を頼りに大地を歩き、動物をスケッチした。肌を刺す空気、またたくまに原野(げんや)を覆う雪に驚いた▼2个月后,铃木守就飞往了阿拉斯加,也就是拍摄照片的地方。按星野随感文中提及的地方走走停停,画一些动物写生。寒冷刺骨的空气,转瞬间便覆盖整片原野的漫天大雪,一切都令他震惊不已。絵本では、疲れ果てたヘラジカ2頭をヒグマやコヨーテたちが食べていく。「小さい子が怖いと感じる絵本にはしたくない。それでも、生の体が肉になり骨になる。その現実は描きたかった」。残酷すぎるか、雪で隠しすぎたか。何度も描き直した▼在绘本中,精疲力尽的两头驼鹿最后被棕熊和草原狼分而食之。铃木说:“我虽然不想画一些小孩子看了会害怕的图,但我还是想要描画出一个事实,那就是一切生物终会化为腐肉白骨。”画的内容太过残酷血腥,或者画的雪景太多都不合适,他前前后后改了好几遍。思えば、命の循環は星野さんの生涯の主題だ。彼の残した一文にヘラジカ(ムース)を食べる場面がある。「ムースの体は、ゆっくりと僕の中にしみこんでゆく。その時、僕はムースになる。そして、ムースは人になる」。写真家は思いをはせる。「生きる者と死す(しす)者。有機物と無機物。その境(さかい)とは一体どこにあるのだろう」▼细想来,星野终其一生拍摄的主题都是“生命的
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20201111 天声人语 平安朝の秋
11/11/2020 Duração: 03min天声人语 11/11 平安朝の秋平安朝を生きた藤原道長(ふじわらのみちなが)は10月28日、鎌倉(かまくら)時代の藤原定家(さだいえ)は11月7日、江戸後期の頼山陽(らいさんよう)は11月11日。どれも京の都で紅葉をめでた日付を現代の暦に換算したものである。いまの紅葉シーズンに比べるとかなり早い。关于京都赏红叶的日子,平安时代的藤原道长写的是10月28日,镰仓时代的藤原定家为11月7日,而江户时代后期的赖山阳则写的是11月11日。这些都是换算成公历后的日期,相比与现在的红叶季要早得多。公家(くげ)や文人たちの日記から紅葉の時期を推定したのは、農業気象学が専門の青野靖之(あおのやすゆき)・大阪府立大准教授(58)。「古い文献(ぶんけん)が多く残る京都だからこそ調べられました」。紅葉をめぐる記述(きじゅつ)から秋の気温を推定した。集まった「見ごろ情報」は平安以降1100年に及ぶ。大阪府立大学的副教授青野靖之今年58岁,研究领域为农业气象学。他从王公大臣及文人雅士的日记中推算出过去的红叶季,并说道:“因为京都有许多古老的文献,所以才得以调查。”从红叶的描述中可以推断当时秋天的气温。他收集了平安时代之后从1100年至今的“赏叶信息”。紅葉の時期は太陽活動の強***********けて周期的に早まったり遅くなったりした。だが江戸後期から見ごろはどんどん遅くなっていく。戦後の高度成長期以降は、紅葉を報じる新聞記事が11月後半に集中する。「都市温暖化の影響でしょう。人や建物が多く、排熱や照り返しで熱がこもります」。红叶季的时间受太阳活动强弱影响产生周期性变化,有时来得早,有时却稍晚一些。但从江户后期时起,赏叶时间变得越来越晚。自二战结束,日本经济进入高速成长期以来,有关红叶的报道都集中在11月中下旬。青野副教授表示:“这是热岛效应所造成的。城市人口与建筑物较多,废热排放与光线反射造成了热堆积。”青野さん作成の紅葉年表を携え(たずさえ)、先週、京都を本社ヘリから取材した。比叡山(ひえいざん)の頂上(ちょうじゅおう)こそ赤に染まりつつあるが、道長が999年に赴いた(おもむいた)嵯峨は黄色が点在するのみ。定家が1226年に「紅葉之(の)盛」と書いた賀茂あたりは木立(こだち)の緑がなお優勢だった。上周,笔者带着青野先生制作的红叶年表,从总神社附近开始对京都的红叶情况进行调查。比叡山顶的叶子已经开始变红,而999年藤原道长于同一时段到访
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20201110 天声人语 56連敗のスピリッツ
10/11/2020 Duração: 02min天声人语 11/10 56連敗のスピリッツ選手は本意でないだろうが、負けることで注目を集めるチームもある。おととい閉幕した野球の東京六大学リーグで東大の連敗は引き分けをはさんで56に伸びた。過去最多の94ほどではないものの、新チームは勝利を経験した選手が不在で迎えることになる。▼虽然可能并不是选手们的本意,但是有的队伍却因失败而备受关注。就在前天,东京六大学棒球联赛落下帷幕,算上平局东大已连败五十六场。虽然没有达到历史最多的九十四连败,但是随着一些有成功体验的选手的退出,新的队伍还是迎来了连败。手をこまぬいてきたわけではない。今年度は東大から初めてドラフト指名され中日で活躍した井手峻(たかし)監督(76)が指揮をとった。引き受けた当初はそのレベルに驚いたという。▼东大并没有因此作罢,今年首次任命了中日球团的井手峻教练为其选拔队员。据说在井手峻教练接受任命之初,就被选手们的水平震惊了。「私の時代と違う。選手は豊富な知識があり、科学的な練習で基礎体力も上がっている。学生コーチ主体の練習も無駄がない。でも勝てない」。他大学は2番手、3番手(1)投手でも時速150キロ近い速球を繰り出す。東大の進化以上にリーグもレベルを上げている。▼井手峻教练表示“这和我的时代完全不同,选手们都具备丰富的知识,通过科学的练习也提高了身体素质。学生训练的核心练习也并不是做做样子,但是还是赢不了。”因为,其他大学不是最厉害的投手也能数次投出时速近150km的球,不止是东大在不断进步,联盟整体的水平更是提升了不少。その背景をたどれば受験の関門(かんもん)の高さにいきつく。推薦制度を活用するところに比べ、部員約100人の6割は浪人経験者だ。しかし、敗れてもなおプライドは失わず、この「宿命」を選手が言い訳にすることはない。▼究其背景,是选拔门槛的高低不一。在灵活运用推荐制度的队伍中,大约一百人中有六成队员是有经验的“替补”(等待能够拥有出场机会的人)。败则败矣,自尊尚在,选手们从未拿宿命做借口。学生スポーツの純粋さを引き合いに出すのは気がひけるが、グッドルーザー(よき敗者)の精神を失ったかのような超大国のリーダーの振るまいをみれば潔さ(いさぎよさ)は際立つ(きわだつ)▼以学生运动的纯粹性(不计较输赢)举例虽然有些惭愧,但是反观某超级大国领导者毫无败者风度的所作所为,其高下立见。さて東大の突破口(とっぱこう)はどこにあるのか。「妙案はない。細かい努力
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20201108 天声人語 さいこの民主主義
08/11/2020 Duração: 02min天声人语 11/8 最古の民主主義アメリカという国は変わった政治をしているらしい。そんな情報は江戸期の日本にも徐々に入っていた。漂流(ひょうりゅう)して米本土で一時暮らしたジョン万次郎から聞き取った書物(しょもつ)がある。「才能や学識(がくしき)を持った多くの人のなかから、これぞと思える人物を選んで大統領とする……」▼美国政治模式与日本的有所不同。这一点在江户时期就已经慢慢传到了日本。约翰万次郎曾漂流到美国,在那里生活了一段时间。根据万次郎的口述整理而成的书中写道:“(在美国)人们会从一众才华横溢、学识渊博的人中选拔一个最合适的人来担任大总统……”任期は4年だが「その人の徳が高く、政治力も抜群(ばつぐん)であるならば、任期を重ねてその職を続けることができる」(『漂巽紀略〈ひょうそんきりゃく〉』、谷村鯛夢〈たいむ〉現代語訳)。だから才能ある者が、「我こそは」と集まってくるという。身分(みぶん)社会に生きる日本人には驚きだったに違いない▼总统任期虽然只有四年,但“若此人品德高尚、执政能力强,便可以继续连任。”(《漂巽纪略》,谷村鲷梦现代语译本)因此,(在竞选总统时)才华出众的人会纷纷涌现积极宣传自己。当时生活在阶级社会的日本人对此一定会感到十分惊讶。世界で最も古い民主主義。周りから敬意を持たれ、自分たちも誇りにしてきた米国で大統領選挙がもみくちゃになっている▼美国拥有世界上历史最为悠久的民主主义,受到周围国家的尊敬,国民也引以为豪。但是如今的总统选举却混乱不堪。開票所の近くでトランプ支持者が集計(しゅうけい)の中止を求めて抗議し、バイデン支持者と罵(ののし)り合う。ペンシルベニア州フィラデルフィアでは銃で武装した男2人が逮捕された。開票所襲撃しょうげき)を計画した疑いというから穏やかではない▼在开票所附近,特朗普支持者不断抗议要求停止计算票数,并和拜登支持者相互对骂。在宾夕法尼亚州的费城,警方逮捕了两名持枪武装人士。这两个男子有欲袭击开票所的嫌疑,整个事态并不安稳。あおっているのはトランプ大統領その人だ。根拠を示すことなく「集計で多くの不正行為が行われている」と主張する。相手の党は競い合う(きそいあう)ライバルではなく倒すべき敵。そんな意識がトランプ政権の4年間でこの国に根付いてしまったか▼而煽动支持者情绪的正是特朗普本人。他没有证据,却声称计票过程中存在作弊现象。对立政党不是竞争对手而是应该打败的敌人——这种意识是
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20201107 天声人語 「田沢ルール」と脱藩
07/11/2020 Duração: 02min天声人语 2020/11/7 田沢ルールと脱藩江戸時代、自分の藩を勝手に抜け出す「脱藩」(だっぱん)は犯罪行為だった。司馬遼太郎は『竜馬がゆく』の中で、坂本竜馬脱藩直前の場面に姉を登場させ、こう語らせた。「脱藩すればもう二度とお国に戻って来れませんよ」▼在江户时代,擅自脱离所属藩国——即“脱藩”,属于一种犯罪行为。在司马辽太郎所著的《龙马风云录》中,主人公坂本龙马准备脱藩前,他的姐姐对他说:“一旦脱藩,就再也无法踏入藩国了。”きょうだいや親類と生涯会えなくなり、藩に残る一族にも大変な迷惑をかけるのだと。さてこちらも、まるで幕藩体制(ばくはんたいせい)のようなと言いたくなる。プロ野球についこの間まで存在したルールのことだ▼据说脱藩者在脱藩后,一生都无法与兄弟及亲人相见,其留在藩国的家族也会因此受到巨大牵连。最近刚废止的职业棒球相关条款——“田泽条款”与这一幕藩体制可谓如出一辙。有望なアマチュア選手が日本球界を経ず海外の球団に入ったとする。後で日本でプレーしたいと言っても、2~3年はドラフトの指名を受けられない。選手には痛い空白だ。すぐにでも大リーグに挑戦したい若者への脅し(おどし)であろう▼条款规定,如果业余种子选手不进入日本球界而直接与海外球队签约,即便之后想回到日本比赛,也必须要等两三年才能参加选拔。这段痛苦的空白期对于想早日挑战日本大联盟的年轻选手来说是一大威胁。12年前に米球界に飛び込んだ投手の名を取ったこの「田沢ルール」は9月にようやく廃止された。問題を調査していた公正取引委員会はそれでもひとこと言いたかったのだろう。独占禁止法違反の恐れがあったとの見解(けんかい)を公表した▼“田泽条款”以12年前直接签约美国棒球队的投手田泽纯一命名。日本棒球机构于9月自行废止了这一条款,(调查被迫中止)。即便如此,但此前一直负责调查该问题的日本公正交易委员会似乎仍想作出一些声明,公开发表见解称:“田泽条款有违反《禁止垄断法》的嫌疑。”日本で就職活動をせず、新卒で海外に出た人には罰を科す。もし経団連がそう言いだしたら大変なことだ。スポーツだから、特別な世界だからと許される時代ではない。球界は自覚したのか、それとも公取委(こうとりい)に叱られそうだからやめただけか▼若日本经济团体联合会提出处罚那些不在日本工作而直接前往海外的应届毕业生的话,可就乱套了。这个时代不会因为体育世界与其他领域不同就网开一面。不知这次是棒球界自己意
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20201106 天声人語 木枯らし1号
06/11/2020 Duração: 02min天声人语 11/6 木枯らし1号木の葉の色づきにも順番があって、毎日街路樹(がいろじゅ)を眺めていると、紅葉のリレーのようだ。サクラの葉が散ったと思うと、ハナミズキの葉がワインレッドに染まっている。その木も寂しくなった今はイチョウの黄色に目を奪われる▼树叶染色也有其自身的顺序。每天眺望街道两旁的树木,宛如红叶的接力。樱花树叶一散,四照花的叶子便染上了酒红。如今,银杏的金黄夺人瞩目,衬得萧疏的四照花都失了颜色。絵のように美しい。口をついて出てくる紋切り型(もんきりがた)の表現に真理がある。画家たちが切り取りそうな、そんな一瞬を目にした幸福である。東山魁夷(ひがしやまかいい)が画集に添えた文で、晴れた日の紅葉の鮮やかさを述べたあとに、こう続けていた▼“美如画卷”这种千篇一律的赞美的确有它的道理。能亲眼看见连画家都想勾勒的画面,也是一种幸福。东山魁夷在画集里用文字描绘了晴天映衬下的艳艳红叶,并写道:「しかし、ある時の旅で私は少し薄曇りの空の下に、紅葉の山の一つ一つの樹相(じゅそう)が、落着(おちつ)いた赤さで、静かに息づいている情景に心を打たれた」。そうして描いた「秋翳(しゅうえい)」はほの暗さのなかに輝きがある。こんな風景にいつか出会うことができれば▼“但是,我在一次旅行中看到:薄薄阴云下,红叶山上一棵棵树木,寂寂的似火燃烧,静静的吐纳呼吸。那一刻,我被这一幕打动了”。从他由此创作的画作《秋翳》中,可以在昏暗的一片里见得点点光辉。如果我也能有机会遇见这样的美景就好了。気がつくともう晩秋で、おとといは東京でも木枯らし1号が吹いた。舞い落ちていく葉を見ていると、寂しげなのに、どこか楽しげでもある。その上を歩くとサクサクという秋の音がする▼注意到时,已然晚秋。即使在东京,秋风也于前天初来。看见飞落的树叶,有缕缕寂寞,却也有丝丝愉悦。踏上落叶,能听到沙沙作响的秋声。フランスの詩人ルミ・ド・グールモンに、恋人に呼びかける連作がある。「落葉」と題した一編は、〈シモオン、木の葉の散つた森へ行かう〉と始まる。そして〈シモオン、お前は好きか、落葉ふむ足音を?〉の言葉を何度も繰り返す▼法国诗人雷·德·古尔蒙创作了一部呼唤爱人的诗集。在一篇题为《死叶》的作品中,他以“西茉纳,到林中去吧,树叶已飘落了”开篇,不断重复:“西茉纳,你爱死叶上的步履声吗?”。(戴望舒译)〈夕べ、落葉のすがたはさびしい/風に吹き散らされる時落葉はやさしく叫ぶ!〉(
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日本の昔話21ー笛の名人
22/06/2020 Duração: 04minむかしむかし、京の都に、源博雅(みなもとのひろまさ)という、とても笛の上手な人がいました。 その頃、都では集団の泥棒がいて、人々は大変困っていました。 ある晩の事、博雅(ひろまさ)の屋敷にも集団の泥棒が押し入りました。 泥棒たちは手に手に、弓や、なぎなたを持っています。「みんな、すぐに隠れるんだ! 見つかっても決して抵抗はするな!」 博雅の言葉に、召し使いたちはみんな思い思いのところへ逃げたり隠れたりしました。 博雅も縁の下に隠れて、ジッと息を潜めました。 やがて泥棒たちは、品物やお金を取って出て行きました。 博雅は縁の下からはい出すと、「行ってしまったらしい。みんな、出てきても大丈夫だ」と、召し使いたちに声をかけました。 さいわいみんなは無事で、怪我人もいません。「なにより無事で良かった。・・・しかし、よく取って行ったものだ。壊れたなべのふたまでないではないか」 博雅があきれながら座敷の中を調べてみると、さいわい置き戸棚が一つ残されていました。「どうせ、中の物は持って行ってしまったのだろう」 それでも開けてみると、中には博雅が愛用している笛が一本入っていました。「これはありがたい。良い物を残してくれた」 博雅は笛を取ってそこに座ると、静かに笛を吹き始めました。♪ひゅー、ひゅるるりりるー 美しい笛の音色は、高く、低く、暗い外へ流れていきました。 博雅の家から引き上げた泥棒たちは、夜ふけの都を歩いていましたが、「いい笛の音だなあ」と、先頭にいた泥棒の親分が、ふと足を止めました。「本当に、いい音色だ」「うん、いい音色だ」 みんな耳をすませて、ウットリとして聞き入りました。 そして聞いているうちに、泥棒たちは自分たちのしたことが恥ずかしくなってきたのです。 みんな博雅の素晴らしい笛の音色を聞いて、心が清らかになったのです。「おい、みんな引きかえそう。取って来た物を返そうではないか」 親分の言葉に、子分たちも頷きました。 さて、それからしばらくすると、あの泥棒たちが引き返してきたので、博雅は驚いて笛を吹くのを止めました。 そして泥棒の親分は、驚く博雅の前に両手をついて言いました。「あなたの笛の音を聞いているうちに、泥棒が恥ずかしくなりました。取った物はお返しします。これからは心を入れ替えて、真面目に働きます。ですからどうか、お許し下さい」 手下たちも、そろって頭を下げました。 そして盗んだ荷物を元の場所に置くと、泥棒たち
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坂本真绫欧洲游记—From Every Where 9-3
04/06/2020 Duração: 06min坂本真绫欧洲游记—From Every Where 9-320歳で初めて海外に行ったときは電子辞書が手放せなかった。ロンドンでレコーディング。現地のスタッフやミュージシャンに直接気持ちを伝えたいと思っても、文法が間違ってないか、発音がおかしくないか、こんなこと言って笑われないかって、そればかり考えて。自分から話しかける勇気もなかなか持てなかった。だけど彼らは私の英語力にお構いなく「どうしたい?」「どう思う?」「この曲はどんな歌詞?」とまっすぐ目を見て聞いてくる。そして良いと思ったときには、ワンダフル、ファンタスティック、ジーニアス、ストロング、フレッシュ、ビューティフル、ラブリー、そんなキラキラした単語をたくさん使って伝えてくれる。人を褒めると言うことに照れがない、それはお国柄の違いって部分もあるのかもしれない。でも私だって本当に「嬉しい!」「ありがとう!」「かっこいい!」って気持ちが先行しているのなら間違った英語だって日本語でだって構わないから、笑顔いっぱいで表現すればよかったんだ。それができなかったのは、ことばのせいだけじゃない。自分がどうしたいかじゃなく、私がいつも相手にどう見られるかを優先して考えてるからなんだと気づいてしまった。 初めての外国で緊張もしたし、英語ができなければ何も通じ合えないと思い込んでた。でもその旅で結局思い知ったのはことばの壁よりも、素直に人と接するのが下手な私のコミュニケーションの壁のほう。それは日本で暮らしている日常でも同じことなんだ。私は、他人がどう思うかをいつも気にしている。誰かのためにことばを選んで、誰かの望む答えをしていくことが、「自分のしたいこと」だとずっと思い込んできたところがある。結局私すごいかっこつけたがりなんだと思う。いつも誰かに認めてほしい、褒めてもらいたいって願望が、人よりも強いんじゃないかって気がする。かっこいいと思われたい、少しでも尊敬されるような人間になりたいっていう気持ち、ほかの人にもあるのかなあ。しかもたちが悪いことに、私はそういうところを隠そうとしてるし、自分でも見ないふりをしている。さも「全然他人のこととか気にしないんで」みたいな余裕な態度を取りながら、内心びくびくしている。こんな思いにとらわれてしまうのは、たぶん、とことん自信がないからなんだってこともわかってるんだ。自分に自信がある人はきっと人からどう思われようと気にならないはずだもの。かっ
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日本の昔話20——盗っ人小僧
30/05/2020 Duração: 03min盗っ人小僧むかしむかし、彦一(ひこいち)と言う、とてもかしこい子どもがいました。 ある日の事、彦一は殿さまのお使いで、船に乗って遠くの島に行く事になりました。 そしてその夜は、船で寝る事になりました。(さて、そろそろ寝るとするか)と、思ったその時、「海賊だー!」と、言う叫び声がしました。 海を見てみると、手に手に武器を持った海賊が乗る海賊船が、もう間近まで迫っています。「大変だー! 奴らに身ぐるみはがされるぞ!」「大切な物を早く隠すんだ!」 お客たちは持っている金や大切な物を、どこに隠そうかと大騒ぎです。 でもどこに隠そうと、海賊は隠した物を見つけてしまうでしょう。 そこで彦一は台の上に乗って、大きな声で言いました。「みんな、落ちついて! 海賊はどこに隠しても見つけてしまいます。ですから、お金は少しだけ自分のふところに入れて、あとは全部わたしに預けて下さい。わたしが必ず、海賊からお金を守りますから」 彦一が自信たっぷりに言うので、お客たちはワラにもすがる思いで彦一にお金を預けました。「わかった。お前に任そう」 すると彦一はお金を少しずつ袋(ふくろ)に分け、見ただけでは分からない様に着物のあちこちに隠しました。 そしてお客に頼んで、柱に体をグルグル巻きにしばりつけてもらいます。 それからしばらくして船に乗り込んで来た海賊の親分(おやぶん)は、お客から財布(さいふ)を取り上げにかかりました。「よしよし、素直に従えば、乱暴はしないからな」 そして柱にしばられた彦一に気づいて、親分は声をかけました。「小僧! そのざまはどうした?」 すると彦一はうそ泣きをして、目に涙を浮かべます。「おら、みなし子で、腹が減ってたまらねえから、船に忍び込んで客の財布を盗もうとしただ。だども見つかって、一文も取らねえうちに捕まってしもうただ」 それを聞いた親分は、ニヤリと笑うと、「小僧のくせに盗みに入るとは、大した奴だな。だが、この船の客はみんな貧乏人ばかりで、大した稼ぎにはならねえ。お互い、今度はもっと金持ちを狙うとしよう」 親分はそう言いながら、子分とともに自分の船に戻っていきました。 その後、お金も少し取られただけで済んだお客たちは、かしこい彦一にとても感謝したという事です。おしまい
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ぽぽの随筆-「国際母語の日」から 1
22/02/2019 Duração: 02minぽぽの随筆 「国際母語(こくさいぼご)の日」から<1>こんにちは。雨水(うすい)も過ぎ、花粉(かふん)が飛び始めているとのニュースが出ています。今年の花粉は例年より早く多く、花粉症(かふんしょう)の人は対策(たいさく)を十分にということです。私も花粉症があるので対策を十分にと言われても困ります。さて、今日2月21日は「国際母語(こくさいぼご)の日」です。ウキペディアによると、―――言語(げんご)と文化の多様性(たようせい)、多言語(たげんご)の使用、そしてあらゆる母語の尊重(そんちょう)の推進(すいしん)を目的として、国際連合教育科学文化機関(こくさいれんごうきょういくかがくぶんかきかん)(ユネスコ)が1999年11月17日に制定(せいてい)した、国際デーのひとつである。―――ということだそうです。 母語ということで私が考えるのが「継承語(けいしょうご)」のことです。「継承語」とは簡単に言えば親から受(う)け継(つ)いだ言葉で、この言葉は、1988年に言語学者(げんごがくしゃ)の中島和子(なかじまかずこ)氏によって“Heritage Language”の日本語訳として発表された比較的新しい用語であり、研究分野です。私の息子は中国で生まれ育ちました。彼にとっての母語は中国語です。「現地語(げんちご)」が中国語で、父親の母語が中国語、母親である私も中国語が問題なく使えましたので彼の母語と「生活言語」が中国語になったのは自然なことでした。では、彼にとっての日本語とは? 「外国語」でしょうか?日本語は「母語」とは言えないし、かといって「外国語」でもありません。親から受け継いで学習する「継承語」という言い方がふさわしいということになります。 「国際母語の日」から<1> 終わり ウキペディア 维基百科受(う)け継(つ)ぐ 继承現地語(げんちご) 当地语言
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ぽぽの随筆-バレンタインデー
14/02/2019 Duração: 03minぽぽの随筆 バレンタインデーこんにちは。晴れたり降ったり、暖かかったり寒かったり、春の花が咲いたかと思えば雪がちらついて、季節がよくわからなくなるような今日この頃です。 さて、今日は2月14日、バレンタインデーです。クリスマスと同じように、元々(もともと)はどういった日だったのか気にする人もなく、世間(せけん)ではそわそわと浮立(うきた)った様子です。デパートやケーキ屋などではもう3週間くらい前からバレンタインチョコの特設(とくせつ)コーナーができて、色とりどりのチョコレートが並んでいます。私が先日チョコを買いに行った時には、高校生の女の子たちがそこでにぎやかに品定(しなさだ)めをしていて、とても微笑(ほほえ)ましく思いました。日本の文化や流行に詳(くわ)しいみなさんならご存知でしょう、日本のバレンタインデーは、女性から好きな人にチョコレートを贈(おく)る日になっています。今日私は息子と日本語教室の参加者にチョコレートを贈りました。所謂(いわゆる)、義理(ぎり)チョコというやつです。それから自分にも一つ 実は今日は「ザ・ローリング・ストーンズの日」でもあります。ストーンズがデビューから28年経った1990年2月14日に初めて日本公演を行(おこな)ったことからこの日を記念日としたのだそうです。高校時代からのストーンズファンの私はこの日のほうが大切、今日は一日、ストーンズの曲をBGMにしました。バレンタインデー 終わり バレンタインデー 情人节元々(もともと) 本来,原来浮立(うきた)つ 兴奋不已品定(しなさだ)め 评定,品评微笑(ほほえ)ましい 令人喜欢,作为旁观者看禁不住笑詳(くわ)しい 熟悉的,精通的義理(ぎり)チョコ 送给朋友、同事或上司的巧克力。里面不含爱情的元素。ザ・ローリング・ストーンズ The Rolling Stones滚石乐队デビュー 初次亮相,第一次进入文艺界
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ぽぽの随筆-さあ 今日から
12/02/2019 Duração: 03minぽぽの随筆 さあ、今日からこんにちは。立春(りっしゅん)も過ぎ、暦(こよみ)の上では暖冬(だんとう)と言われた冬も終わり、春になりました。ところが最近は思いのほか寒く、満開(まんかい)になった白梅(しらうめ)に冷たい風や霰(あられ)が当たるのが見るに忍(しの)びない、そんな日々が続いています。さて、春節(しゅんせつ)はいかがでしたか?私たちの公衆号は今日からまた更新を再開し、みなさんと一緒に日本語学習(がくしゅう)の時間を共有(きょうゆう)していくことになりました。みなさん亥年(いどし)もまた、よろしくお願いします。 私たちの公衆号直通霓虹は、メンバーも少なくそれぞれ仕事があり、公衆号専属(せんぞく)というわけにはいきません。公衆号の運営(うんえい)にしろコンテンツにしろ、自分たちは何をどうしたいのか、公衆号を見てくれるみなさんは何を望(のぞ)んでいるのだろうか、どうしたら満足してもらえるのか、いろいろ模索(もさく)しながら続けています。今日から亥年の公衆号がスタートしますが、私が毎週二回更新する「ぽぽの随筆」「毎日一題」に何か変化をつけようか、それとも別のことを始めるべきかと考えています。とはいえ、ここまで続けた内容を継続(けいぞく)することにも意義があると思うので、悩(なや)ましいところです。 さあ、今日から 終わり 霰(あられ) 软雹,冰雹忍(しの)びない 不忍,忍不住コンテンツ 内容スタート 开始悩(なや)ましい 恼人的,苦恼的
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ぽぽの随筆-春節も近づきました
24/01/2019 Duração: 03minぽぽの随筆 春節も近づきましたこんにちは。玄関先(げんかんさき)の白梅(しらうめ)はもう半分以上咲いて、庭の白梅が5、6輪(りん)開いたでしょうか、それに裏山(うらやま)の梅も咲いたらしく、裏で洗濯物を干しているとほんのりと香りが漂ってとても爽やかな気分になります。 さて、春節(しゅんせつ)も近づいてきましたね。早い人だと来週には休暇に入るのではありませんか。春節期間の鉄道や飛行機のチケットは年々取りにくくなっているようですが、親孝行(おやこうこう)な中国の人たちは、大変な思いをしてもせめて一年に一度は家に帰りたいという気持ちが強いのだと思います。 お父さんお母さんの顔が見たい、おばあちゃんの得意料理が食べたい、ふるさとの友達に会いたい、孫の顔を見せてあげたい、そういう理由もあるでしょう。家に帰ると恋人はいるのか結婚しないのかと質問攻(しつもんぜ)めに遭(あ)うから困るという人も多いと聞きます。春節には家に帰るものだと、そういう習慣になっているから帰るということもあるでしょう。なにはともあれ、春節です。私たちの公衆号も少し早いけれど来週からお休みになります。みなさんよいお年を、楽しい春節、一家団欒(いっかだんらん)をお過ごしくださいね。私はもう少し受験生の息子と頑張ります。大学入試もずいぶん複雑になって、センター試験だ一般入試だ二次(にじ)試験だとまだまだ気(き)を抜(ぬ)けないのです。では、亥年(いどし)にまたお会いしましょう。 春節も近づきました 終わり 輪(りん) 朵ほんのり 微微,隐约親孝行(おやこうこう) 孝敬父母質問攻(しつもんぜ)め 处处受到提问一家団欒(いっかだんらん) 全家欢聚気(き)を抜(ぬ)く 喘口气,轻松一下
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ぽぽの随筆-カレーの日
22/01/2019 Duração: 02minぽぽの随筆 カレーの日こんにちは。家の白梅(しらうめ)が綻(ほころ)んで、得(え)も言(い)われぬ清(きよ)らかな香りを漂(ただよ)わせ始めました。水仙にしろこの白梅にしろ、寒い頃に咲く花の香りはどうしてこうも潔(いさぎよ)く凛(りん)としているのでしょう。冬に咲く覚悟(かくご)が感じられるようです。さて、今日1月22日は「カレーの日」なんだそうです。1982年のこの日、全国学校栄養士協議会(ぜんこくがっこうえいようしきょうぎかい)で学校給食(きゅうしょく)創立35周年を記念して、1月22日の給食(きゅうしょく)のメニューをカレーにすることに決められ、全国の小中学校で一斉(いっせい)にカレー給食が出されたことにちなんで定(さだ)められました。ということで、今夜はカレーにしようかな(^.^)最近のお気に入りは牛(ぎゅう)すじカレー、牛すじは行(い)きつけのスーパーで週に一度安売りになるのでよく買います。時間はかかりますがカレーや煮込(にこ)みにするととてもおいしく、息子も大好きです。インドカレー、タイカレーなども好きですが、家で作るのは普通のカレーがほとんどです。カレーは一年中作るので、季節の野菜で作ったり肉の種類を変えて作ったり、それから作るときには大きな鍋にいっぱい作って当日は普通に食べ、次の日にはカツカレーやカレーうどんなどにアレンジして、目先(めさき)を変えて食べています。今日は……、ひき肉が冷凍庫(れいとうこ)にあるのでキーマカレーにします!カレーの日 終わり 綻(ほころ)ぶ 微开,初绽,绽开得(え)も言(い)われぬ 难以言表的,妙不可言的凛(りん)とした 凛然カレー 咖喱給食(きゅうしょく) 学校营养餐一斉(いっせい) 一齐,同事牛(ぎゅう)すじ 牛腱子,牛筋行(い)きつけ 常去煮込(にこ)み 炖菜インド 印度,印式タイ 泰国,泰式カツカレー 猪排咖喱アレンジ 改编,改改目先(めさき)を変える 变换花样キーマカレー 肉糜咖喱ひき肉 肉馅
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ぽぽの随筆-姪のおめでた
17/01/2019 Duração: 02minぽぽの随筆 姪のおめでたこんにちは。もうすぐ大寒(だいかん)、本来(ほんらい)ならば一年で一番寒い頃です。さすがにこの一両日(いちりょうじつ)は少し冷え込んではいますが、それでもこれで大寒かと首(くび)をかしげるような冬の暖かさです。 さて、センター試験を間近(まぢか)に緊張の日々を送っていましたが、久しぶりにほっと明るいうれしいことがありました。姪(めい)のおめでたです。主人のほうの姪で、アメリカにいる上の姪のところにはすでに二歳になる子供がいるのですが、今回のおめでたは下の姪です。去年日本に旅行に訪れた、日本語を勉強していたこの姪は小さい頃からずっと可愛がっていました。weixinで「哺乳瓶(ほにゅうびん)が買いたいんだけど」とメッセージが入り、「え?おめでた?」と返したところあともう2か月で生まれるとのこと。すぐベビー用品店に走りました。いくら私が経験者だとはいえ、出産(しゅっさん)はもうずっとずっと昔のこと、店員さんに相談しながら買い物をしました。可愛らしいベビー用品に囲(かこ)まれて、とても楽しかったです。息子の赤ちゃん時代を思い出して懐かしくなり、頼まれたもの以外にもあれもこれもといろいろ買ってしまいました。 ベビー用品店から郵便局(ゆうびんきょく)に直行(ちょっこう)して、姪のいる西安(せいあん)に国際小包(こづつみ)にして送りました。すると五日目(いつかめ)には届いたとのメッセージが。早く届いて安心しました。母子(ぼし)ともに元気で生まれてきますように。早く可愛い赤ちゃんに会えますように。 姪のおめでた 終わり 一両日(いちりょうじつ) 一两天首(くび)をかしげる 怀疑,奇怪,歪头思考間近(まぢか) 临近,接近,马上おめでた 喜事,有喜哺乳瓶(ほにゅうびん) 奶瓶ベビー 婴儿,小宝宝出産(しゅっさん) 分娩,生孩子直行(ちょっこう) 直奔,径直前往小包(こづつみ) 包裹
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ぽぽの随筆-平成
15/01/2019 Duração: 04minぽぽの随筆 平成(へいせい)こんにちは。最近は本当に暖かく、もうこのまま春になるのではないかと思うほどです。今日は天気が崩(くず)れ、昨日までの明るい太陽は見られませんが、寒い寒いと口では言いながら気温は10度を超えています。 さて、今年の4月30日で31年間に渡った平成(へいせい)の時代が終わります。テレビでもなんでも、なにかというと「平成最後の~~」とうるさく感じるほどです。少し前に終わったお正月恒例(こうれい)の大学駅伝(えきでん)でも春高(はるこう)バレーでも高校ラグビーやサッカー選手権でも、優勝者(ゆうしょうしゃ)は「平成最後のチャンピオン」と呼ばれました。1989年1月7日に昭和天皇が崩御(ほうぎょ)し、たった一週間の昭和(しょうわ)64年が終わり、翌日から平成元年(がんねん)となりました。当時私は留学生として北京にいました。インターネットもなく情報も遅く、日本のことをとても遠くに感じたものです。生まれてからずっと「昭和」で、馴染(なじ)みのない「平成」が始まったといわれても、外国にいてはまったく実感(じっかん)がありませんでした。 以来馴染みのないまま28年が経ち、一昨年(おととし)「平成」の日本に戻ってきてやっと慣れたと思ったらまた元号が変わります。次の元号(げんごう)は4月1日に発表になり、5月1日から新しい元号に切り替わるということです。一生のうち、そう何度もあることはないこの歴史的な日を今度はしっかりこの目で見届(みとど)けようと思います。平成 終わり 駅伝(えきでん) 长跑接力赛春高(はるこう)バレー 春季全国高中排球锦标赛ラグビー 英式橄榄球チャンピオン 冠军崩御(ほうぎょ) 驾崩実感(じっかん) 真实感,实际感受元号(げんごう) 纪年的名号,年号見届(みとど)ける 看准,看清
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ぽぽの随筆-忙しくなってきた
10/01/2019 Duração: 03minぽぽの随筆 忙しくなってきた庭の白梅(しらうめ)の蕾(つぼみ)が日に日に膨(ふく)らんできています。最近はまた少し冷え込んでいますが、やはりこの冬は暖冬(だんとう)らしく、ネットで買った雪かきショベルはまだ一度も使っていません。まあ、使わないに越(こ)したことはありませんが。 さて、センター試験まで十日(とおか)を切(き)りました。最終的に志願(しがん)を私立大学に絞(しぼ)った息子にとっては、全ての大学の出願(しゅつがん)が始まり、忙しくなってきました。今はWEB出願がほとんどですが、便利なようで却(かえ)って昔より用意することが増えていて面倒(めんどう)だという印象を持ちました。受験票用の写真は従来(じゅうらい)の紙に印刷された写真が要(い)るところもあれば、写真データが必要なところもあります。出願登録から始まり、WEB上の出願書類を印刷しなければならず、家にパソコンやプリンターがあるのが前提(ぜんてい)なのも驚きました。もちろん実家にもありますが、今(いま)どきの入試には困惑(こんわく)することが多いです。来週末が出願締(し)め切(き)りなので、来週早々には受験料を振り込み、必要書類をそろえて手続きをしようと思っています。受験料も思っていたよりも高額(こうがく)で、複数受験のため出費(しゅっぴ)は結構痛いです。でも、それよりなにより、息子には言っていませんが息子本人より私が緊張して夜は眠れないわ胃は痛くなるわで……。しっかりしなきゃ、と自分に言い聞かせています。 忙しくなってきた 終わり 雪かきショベル 铲雪用的铲子~ないに越(こ)したことはない 胜过切(き)る 低于某数值絞(しぼ)る 集中,限定,缩小对象的范围出願(しゅつがん) 报考プリンター 打印机今(いま)どき 如今,当今,现时締(し)め切(き)り 截止言い聞かせる 劝告,劝说,训诲
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ぽぽの随筆- 謹賀新年
04/01/2019 Duração: 02minぽぽの随筆 謹賀新年(きんがしんねん)明(あ)けましておめでとうございます。昨年中はこの随筆に「毎日一題」、それに公衆号の他のメンバーの記事をごひいきにしていただき、ありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 日本海側にしては珍しく、好い天気のお正月になりました。青空が広がり、まぶしい日差しがいっぱいに地上に注(そそ)いでいます。一年の始まりがこんなに明るく爽(さわ)やかだと、なんだか今年はいいことがありそうな気になります。さて、年越しの様子をざっと書きますと、大晦日(おおみそか)の夜には年越しそば(重いそばアレルギーの息子はうどんで代用)を食べ、日本レコード大賞(たいしょう)と紅白歌合戦(こうはくうたがっせん)を観て、「ゆく年くる年」を観ながら出かける準備をして、夜の零時(れいじ)には近所のお寺と神社に初詣(はつもうで)に行き、除夜(じょや)の鐘(かね)を撞(つ)いて新しい年の平安を祈りました。 元日(がんじつ)の朝はお屠蘇(とそ)にお雑煮(ぞうに)、昼はおせち料理、夜はウィーンフィルのニューイヤーコンサートの中継(ちゅうけい)を鑑賞(かんしょう)し、二日のお昼は妹一家が年始(ねんし)に来てまたごちそうをたくさん用意、子供たちにお年玉(としだま)と毎年全く同じお正月でした。受験生の息子は新学期が始まる前の明日から模試(もし)と塾が始まります。三(さん)が日(にち)のこの天気のように、明るい結果が得(え)られますように。2019年、誰もが良い年を過ごせますように。 謹賀新年 終わり (ご)ひいき 支持,关照,惠顾大晦日(おおみそか) 除夕,大年三十年越しそば 年夜荞麦面アレルギー 过敏日本レコード大賞(たいしょう) 日本唱片大奖紅白歌合戦(こうはくうたがっせん) 红白歌会初詣(はつもうで) 新年首次参拜社寺除夜(じょや)の鐘(かね) 除夕钟声お屠蘇(とそ) 屠苏酒お雑煮(ぞうに) 年糕汤ウィーンフィル 纳爱乐管弦乐团年始(ねんし) 拜年お年玉(としだま) 压岁钱三(さん)が日(にち) 正月头三天
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日语朗读-京都二十四节气 冬至
21/12/2018 Duração: 02min冬至 日南の限りを行て日の短きの至りなれば也。 一年でもっとも昼の長さが短くなる冬至。町も山々も早々と暮色に染まります。良くないことが続いた後、幸運に転じることを「一陽来福」と言います。 冬至もまた「一陽来復」、この日を境に日が長くなることから、昔の人々は冬至を冬のどん底とし、ここから太陽の光が復活して、春に向かうと考えていました。今年うまくいかなかったことも、来年はいい方向に向かうかもしれませんね。一年の計は元旦にあり、日本人はお正月をことのほか大切にしてきました。年神様が降りてこられる目印を立てたり、神聖な場所を作ったり、お供え物をして、それぞれの家にお迎えします。お正月は新年の神様、年神様にその年の幸運を授けていただく日。一年の間に訪れる様々な行事、その由来を知るともっと楽しく過ごせるかもしれません。気持ちは春めいても、これからは寒さの本番。いよいよ底冷えの季節です。京都には二十四の季節があります。冬至[とうじ]冬至。二十四节气之一暮色[ぼしょく] 暮色,傍晚的景色どん底[どんぞこ]底层,最下层;最穷困的状态。元旦[がんたん] 元旦的清晨,元旦目印[めじるし] 目标,记号授ける[さずける]授予,赋予,赐给春めく[はるめく] 有春意,有春色底冷え[そこびえ]寒冷彻骨