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坂本真绫欧洲游记-From Every Where 6-2

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Sinopse

そういえば、今日いくつかわかったことがある。 夕方、マリオネットの「ドン·ジョバンニ」を観にいった時斜め前の席の日本人カップルがガイドブックを読んでいたので、話しかけてちょっと見せてもらった。それによるとこの街を流れている大きな川——すっかり気に入って今朝もそのほとりに座ってぼんやり眺めていたんだけど、私の持っている地図にはチェコ語で「Vltava(ヴルタヴァ)」としか書いてなかった。でもドイツ語で言うと「Moldau(モルダウ)」という名前らしい。あの有名なスメタナのモルダウ川って、ここのことだったんだ。そう思って改めて眺めてみると自然とあのメロディーが浮かんでくる。「懐かしき河よ モルダウの~」。確か中学のとき音楽の授業で歌ったことがあったような。へえ、私が好きになっちゃった川って、モルダウ川だったんだ。 それからもうひとつ。昨日そのモルダウ川の近くを歩いていったときどこからともなくきれいなソプラノの歌声が聞こえてきたので辺りを見回すと、川のほとりに特設ステージのようなものが作られていて、どうやら何かのショーのリハーサル中みたいだった。で、ガイドブックによると実はプラハでは毎年「プラハの春音楽祭」というクラシックの国際音楽祭が開かれていて、偶然にも私が来たこの時期はそれにあたっているらしいのだ。だから今は街中のあちこちでコンサートが開催されていて、世界中からクラシックファンが集まってきているとのこと。なるほど、どうりで宿がどこも1杯で取りにくかったわけだ。宿に戻って調べてみたら、国立オペラ座ではこの音楽祭の記念公演を上演中で、明日は「ラ·ボエーム」をやるみたい。オペラを見に行くようなちゃんとした服は持っていないんだけど、こんな機会滅多にないと思って思い切って2階の正面にぽつんと1席だけ空いていた席を予約。どうしよう、みんな背中がガッツリあいたイブニングドレスとか着ているのかな。私だけ普段着(ふだんぎ)じゃ浮くかしら。