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坂本真绫欧洲游记----From Every Where 5-1
- Autor: Vários
- Narrador: Vários
- Editora: Podcast
- Duração: 0:04:54
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Sinopse
5日目-1 眩しさに目が覚めて、この部屋に天窓(てんまど)が付いていることに気がついた。 ものすごく、良い天気みたいだ。朝の8時前。まだ気が重い。昨日はチェックインしたあと、一歩も外へ出る気になれず、ずっと部屋にいた。でもそろそろ、本当にお腹(なか)がすいたなあ。こんな気分でも食欲はあるらしい。 おそるおそる、ホテルの外へ出てみると、そこには昨日とまるで別の街があった。 雲ひとつない青空。初夏(しょか)の匂い。真っ赤なかわいいトラムが、私のすぐ横を通り過ぎる。遠くの丘の上に見えるあのお城の形は、とんがり屋根の細い塔がいくつも並んで、昔好きだった本の挿絵(さしえ)にそっくりだ。それに、この大きく立派な川。水面がキラキラ光って、子供たちやカップルを乗せた、カラフルなボートを何艘(なんそう)も浮かべて。なんて平和な光景。一体どうなってるんだ。昨日はあんなに怖くて、無骨(ぶこつ)で、とっつきにくい街だと思ったのに。 朝食(ちょうしょく)を買いに外に出ただけのつもりが、あんまり気持ちがいいのでそのまま歩き続け、結局長い長い一日がかりの壮大な散歩になった。頼りになるのはさっきホテルのフロントでもらってきた、簡単な地図1枚。街の看板や標識(ひょうしき)に、英語の表記(ひょうき)は少なく、ほとんどチェコ語だけだから。通りの名前を確認するのも、いちいち骨が折れる。アルファベットの上に何やら見慣れない記号(きごう)がついてたりするんだけど、暗号みたいでチンプンカンプン。おかげで、まるで大きな迷路に挑(いど)んでるみたいで退屈しないけど。昨日のこともあるので、今日は電車にもトラムにも乗らなかった。一日中歩き回って、夜部屋に戻ったころには、脚がパンパン。万歩計(まんぽけい)を見ると27,548歩と、今日までのところの最高記録を示していた。この万歩計(まんぽけい)、事務所のスタッフがお守り代わりのお餞別(せんべつ)でプレゼントしてくれたもの。出発前の数日間、東京でもつけて歩いてみたけど、多くてせいぜい5000歩。2000歩台という日もあった。いきなり普段の10倍近く歩いたことになる。 市場をウロウロしたり、大きなスーパーに入ってみたり、古本屋さんを覗いたリ。教会にもいくつか入った。このプラハの街は歩きでも、じゅうぶん回れるくらい、こぢんまりしている。名所のほとんどが狭い地域に密集(みっしゅう)